うたわれるもの偽りの仮面アニメ感想

昨日ようやくうたいつ全話視聴完了したので記念に感想を書こうと思いたち、興奮のままとんがりさんの作品を読んだら沼を感じたので綴ります。

第一話から第一四話まではだいぶ前に観て記憶が朧げですが、白楼閣にたくさんの可愛い女の子たちが集い、クオンとハクがにこにこしているのがとっても癒しでした。

そう。癒しでした。

 

一五話の仮面で、戦闘モノを観るのが好きな私は画面のど迫力に興奮してヴライの開放姿にわくわくしました、めっちゃカッコイイ。

そしてその破壊に恐怖するハク、良かった…戦争ができる方がオカシイという感覚、大事ですよね。

何話めか忘れたのですが、ネコネがハクに字が読めないことを批判した時、あっけからんとした態度でいたのが印象的で、別段開き直っているわけではないですが、受け入れる力が凄いなって思いました。

そんな彼が、戦場に行くことで拒絶したいという想いを強くしたこと、自分は何もできなかった、まもれなかったと無力感に襲われるところ、めちゃ好きです。

ウコンがハクに、酒飲んで忘れちまえって励ましているシーンを観て、ああ…アムロもそんな風に誰かに言われたかったのかもなあ……って…あ、今更ながらガンダムネタはちょいちょい挟んでいきます。まあアムロはハクほど素直じゃないしひねくれてるからな…実現は難しいかな…

ネコネのような、自分にも他人にも厳しい女性、惹かれますね。セリフがいちいち軟弱者の私に突き刺さってくるのも好きです。

落ち込んでいるハクに対して、この世の不幸を全部背負ったような顔をするんじゃない!姉さまにこんな顔をさせないで!(うろおぼえ)の言葉もすっごく良かった。

私も元気ないときすぐ顔に出るんですけど、そういう暗い顔をしていると周りに心配かけちゃいますよね、ねえ、元気出して?って優しく声をかけるんじゃなくて、元気出しなさいよって叱咤するのが彼女らしくて好きです。

ネコネめっちゃ好きなのは言わずもながセイラさんの影響です。セイラさんやネコネさんに仕えたいです。ああいうしっかりきびきびした強いようで脆いところもあるお兄さん大好き女性好きです…好き…

 

話が逸れましたが私がうたいつ凄いな?!って目を剥いたのは17話の残照なんです。

あっ帝との関係そうきたか!!兄弟か!!そしてハクはコールドスリープだったのか!!

何千年も孤独で生きた兄と、何もかも記憶が吹き飛んで異生物(耳としっぽが生えてる)の世界に突然放り込まれた弟、なんて業が深いの。

兄が、妻や娘に似せてホノカさんやアンジュを作ったというエピソードに震えずにはいられませんでした…兄貴の名前も、ハクの名前も判明されずじまいなの気になります。

人間が古代生物で、亜人がいまの世を生きているっていう設定になるほど、と思い、タタリの正体が人間というのにびっくり、なぜ溶けてしまったのか、謎の解明をぜひ…と思わずには言われませんでした、うーんこれは気になる。

うたいつの凄いところは、こうして謎が残されたままでも不快感や違和感に襲われない処ですね…

白楼閣でみんなが日常をわいわい過ごしてくれればそれでいい…と思わせる力があります…血の繋がりなくとも家族だと思える一体感ってすてきですね…

二十~二十五話までは怒涛の展開で目が離せませんでした…帝が!?アンジュが!?そしてオシュトルが?!続きを観なければ気が済まない、ここは一気見するべき。

ハクの機転や、ノスリの頼りがいのある活躍、クオンの謎の力解放(これはフォウか誰かを思い出さざるを得なかった、正気を失った子の突然の爆発的な攻撃、ノスリが支えてくれてよかった)

ハクが真剣に訴えてオシュトルとネコネの心を動かしたのも良かった…

ヴランとオシュトルの、仮面の力解放後の戦闘も良かった…双子の呪文みたいなのカッコよかったです。

良かったという感想ばかり、でも良かったんだって…!

 

二十五話なんですが、無音ばっかりでおかしいな、とは思っていたんです、思っていましたとも…

 

そして、主人公は死なない法則を頭の片隅で思い出している自分を知っていました…

 

オシュトル…

 

名前を託すっていったい…楽しかったという言葉の響きが切なくて…この人が今まで生きてきた人生の苦労がうかがい知れます…

彼は何を思って帝都に来たんだろう?帝との出会いは?父親はどんなひとだったの?

あとからつぎつぎに湧き出る疑問に答えてくれる彼はもうそこにいない…

 

ハクがエンナカムイで演説しているシーンと、クオンが帰っていくシーン、こんな別れってある?!と、非常に悲しかったです…アムロとフラウみたいじゃん…アムロとフラウはお互いともに生きていけないことを了承してたけど、クオンはハクが死んだって信じたままで分かれているじゃない…辛すぎるわ…それだけオシュトルの言葉を信用してたのね…

 

結局クオンが「ハク」という名前に込めた意味も分からずじまい…知りたかったわ…

 

ハクは兄とオシュトルの遺志を継いで生きていくんだと思うと心が苦しい…

希望と絶望と悲しみと喜びとがごっっちゃになった、良い意味で引きづるお話でした…

 

そして早速ですが、とんがりさんの「Will You Marry Me?」の感想を書きたいと思います!!

オシュトルがハクに甘えているのがすっごく可愛かったです!そしてハク自身、自分はオシュトルに甘えていると自責しているところの良かったです!

オシュトルが自分を好きなのはそのように想うように作られたからだ…という言葉がとても重く感じられ、素直にオシュトルからの好意を受け取れないハクの葛藤がみえてすてきでした。

あと、ノスリとオウギの兄妹がかっこいいです!

ノスリの堂々とした振舞だけでなく、しっかりと将来を見据えて努力している姿、オウギの、一見冷たく感じるような人物評に隠されたハクへの鼓舞、たまりません!

オウギのクオン評が特に衝撃的で、そんな見方もあるのか!と目からウロコでした。

信頼できる相手との出会いは努力してどうにかなるものではないですよね。ある程度は自分磨きで人に良く見られることはできるかもしれないですが、本当に心を預けられる人との出会いはとっても貴重なんだなって改めて感じました。

ライコウさんの推測が鋭いところに驚きつつ、ハクの正体がどんなものでも好きなのは変わらないというまっすぐさが愛おしいです。

舞踏会でドレスコードをきちんを決めたオシュトル、ハクさんはさぞすてきだろうなあと拝読しながら思い浮かべました。すてきな作品に出会えて嬉しかったです、有難うございます…

うたいつとは関係ないのですが、同時に遊戯王の城表も拝読し、とんがりさんの作品に出てくる登場人物たちは本当に相手のことが好きなんだな、というのがぐっと伝わってきて、読んでいて温かい気持ちで満たされます。

好きとまっすぐに伝えて、自分も好きだよ、と返されることの奇跡を再認識しました…

 

最近ハッピーエンド恋物語がご無沙汰だったので、一気に幸福度が上ました、ありがとううたいつ。ありがとうございますとんがりさん…!

 

ハクがクオンやオシュトルを想いながら二十五話以降姫殿下を守りながら革命を目指していくのかと思うとさめざめと涙をながしたい…