エキサイトブログから完全移行に伴う記録
ブログ始めました。使い方がよく分かっていないので、間違いをしでかしてしまう前に適宜対応していきたいのですが、たぶんミスしてから気づくので、その都度直していこうと思います。
さて、ブログを始めた理由ですが、自分の言いたいことをばーーーー!と書きなぐるためです!ツイッターだとTLで長文呟きを流してしまうの、(既にやってしまっているのですが)、一応気が引けるため、ここでだらだら話していこうと思います。
友人たちには長文ラインを送り付け、犠牲者を出しまくっていたので、この場を借りて謝罪します(笑)
ツイ禁宣言をしたにも関わらず、こうしてアカウントを復活させるほどの衝撃をもたらしたきっかけとは、あさのあつこ完全読本です(いまさらですが、買いました)
まず、「おお!」と思ったのは、三浦さんとあさのさんの対談で、同性同士の関係が好き、友情や恋愛という枠に当てはまらない関係性を書きたいと話しているのを読んで、なるほどなあと思いました。
フォローしている方で、そういった名状しがたい関係に惹かれるという話を聞いていたので、そうかあ、作者の人が描きたいのはそういうことだったのかあと納得しました。
そして、私とは考えが違うなあという結論に達しました(笑)
私も、同性同士のお話しはとっても好きなんですが、同性同士でも、恋愛と友情の区別ははっきりしていて、その関係性に明確な名前を付けたいです。
だから、言葉にしないと互いに確かめ合うことのできない友達、恋人同士であるという確認はとても大事で、好きだなあと思います。
あさのさんの作品の中で好きだと思うのもいくつかあるのですが、(テレパシー少女蘭とか)欲求不満になってしまうのは、根本的な発想が異なるからなのかな、と思いました。
曖昧だけれども、確かに強い繋がりがある、バッテリーのキャラクターたちですが、最終的に私が落とし込みたい関係は恋愛か友情か家族か、名前のあるつながりなのかもしれないです。
まだまだ語りたいことはあるのですが、最初の投稿なのでここまでにしておきます。
最後に、瑞垣がその後どうなったか気になります。グレていないかな…(笑)。の回答が、私の心を打ちぬいて、今、むせび泣いています。あと、言葉にならない愛情という瑞垣俊二の心情への言及も、色々心臓に悪いです。あさの先生、有難うございます。
(2016.1.22)
前回、私は言葉にできない関係ではなく、はっきりと明確な言葉で表現できる関係性に惹かれると言いました。
そのことについて、暫く考えていたのですが、最近ようやくつかみかけてきたので、また独り言を書きたいと思います。
私にとって、自分が相手と結んでいる関係はこの言葉で表すことができる、という確信は大きな安心感を与えてくれます。
それは、私がいま生活している中で築かれている大学、バイト先、サークルなどの関係だけでなく、TwitterやFacebookといったソーシャルネットワークにおいてもいうことができます。
しかし、その関係の名前はほとんどが私の認識のみで完結しているものばかりであり、相手に対して、私とあなたの関係はこうだよね?と確認し合ったことのある人はごくごく少数です。
さらに、その関係(例えば友人であるとか恋人であるとか)についての彼らなりの定義付け、認識の仕方、優先順位などは不透明です。
私自身、友人とカテゴリーしている人々それぞれへ寄せる信頼感だとか責任感、ここまでさらけ出せるか、約束できるか、許すことができるか、などというボーダーラインは日々過ごす中で刻々と変化しています。
一つの記号としての言葉を用いても、あまりにも不安定で曖昧です。
だからこそ、言葉を交わし、認識の違いを了解したうえでお互いが認める関係性というものにとても惹かれるのです。
一度喧嘩してしまえば壊れてしまうような、不安定で細いつながりを必死に手繰り寄せて生きている私のような人間には、言葉という証明ほど有難いものはありません。
ある言葉の位置づけは、その言葉を用いる人の数だけそれが内包する意味の範囲が無限に広がっていると思います。その複数の意味の存在を知り、認めたうえで、自分の価値観と照らし合わせた中で最も自分に合うと感じた中身を選択して、毎日会話や書き物等において言葉を用いています。
情報という可視化された変化することのない言葉の数々を目にして、自分の語彙として吸収した後、その言葉を説明する言葉を模索し、未知の説明内容に遭遇することに面白さを見出すことはあれど、知らないから、分からないから、関心がないから、などという理由で、命名することを放棄することはしたくありません。
私が瑞垣を筆頭にバッテリー3年生組(瑞垣、門脇、海音寺)に非常に固執するのに比べ、バッテリー1年生組(原田、永倉)にあまり言及しないのはここに理由があるのかもしれないと思いました。
私は、原田が永倉に対して友情を求めていないと明言したことにぎょっとしました。ではどんな関係を求めているのか。それは本当にキャッチャーとしての役割だけにとどめられているのか。
また、永倉は原田と自分たちの関係をはっきりさせることに興味があるのか。原田の内面を薄々察していながら、彼の自分に対する認識について話し合うことを望んでいるのか。
私の中で、この答えはどちらともノーです。
原田は、6巻にて”曖昧にできるなら、適当でいいなら、伝えなくて済むなら、口をつぐんでいればいい。ありきたりの言葉で足りる。しかし、そうはいかないのだ。言いたいことがある。聞いて欲しいと思う。だとしたら、どうすればいい。ちゃんと伝わる言葉を探すしかないじゃないか。”
しかし、反する永倉は、ラストイニングにて”楽しい?確かに違うな。楽しい、嬉しい、おもしろい。そんな心弾む感情と疎遠になって、久しい。(中略)これ以上の、これ以外の関わり方はなかったんだ。”
永倉のこの独白を読んで、彼は野球と原田を切り離すことなどできないと危惧しました。そして、もし原田と永倉が人間関係をはっきりさせようとするならば、それぞれがそれぞれに対しての欲求を満たすためにバッテリーを組んでいるという状態を解消しない限り、不可能に近いのではないかと思いました。
ラストイニングにて、瑞垣は原田と永倉の関係について、”友情とか愛情とか仲間意識とか畏怖とか尊敬とか、美しいだけに胡散臭い諸々の言葉ではどうにも片付かない関係…なのだろう、たぶん”と述べています。
彼らの今の関係に、言葉が介在することは無いように見えます。
二人は野球を通してしか関わることがないという現実を突きつけられた私は、結果、彼らについてあさの先生が描いた物語以上の何かを求めることはありませんでした。
門脇は、ラストイニングにて”瑞垣に伝えなければならないことは、千も万もある。全てを伝えられるとは思わないけれど、少しでも言葉にしてみよう。”と考えています。
かつて瑞垣への素直な称賛の言葉で無自覚に傷つけ、苦しめていた門脇ですが、瑞垣の本音を垣間見て、彼の心の悲鳴を聞くことができたのなら、またすれ違うことがあっても、何度でもやり直すことができるように、諦めることなく真摯に向き合ってほしいです。瑞垣の背中を見続けていた彼ならば、きっと、完全な理解には遠く及ばなくとも、一緒に居ることが苦痛にならない道を見つけることができると思います。
そもそも完全な理解など存在しないですね、捉えたと思っても、するりと抜け落ちてしまうばかり。勉強すればするほど、その奥深さに畏れ慄き、自分の無知さ加減に愕然とするのと似ている気がします。
それでも、思考を止めることなく、常に最善とは何かと考え続けていれば、心地よい距離感を見つけることができるのではないでしょうか。
瑞垣に関しては、ラストイニングで描かれている彼の心情が未来に対する微かな希望を見出しているようにみえ、彼のこの先の物語に、私は期待で胸がいっぱいです。
彼なりに自分の面白いと思ったものを追求して、かつてはくだらないと吐き捨てていた自分の人生に価値を見出してほしいです。
瑞垣も、永倉も、門脇がいなければ、野球がなければ、と、「もし」を考えては現状に頭を抱えていました。
結果として、瑞垣は門脇の隣にいることを辞める決断を下し、永倉は原田の傍にあることを選びました。
二人が置かれた状況は限りなく似通っていますが、ここに、決定的な違いがあると思います。
瑞垣は門脇と新たな関係を結ぶことができると信じています。
もう彼には自分の一部としての野球と、幼馴染である門脇とを混同することがないと思うからです。
永倉は、原田の一部としての野球に全力を挙げると決意しているように思います。だからこそ、原田と永倉の関係は異常にみえるのかもしれません。
私が二次創作に求めるのは、そうした異常性のあるリアリティではなく、私がいつも枯渇している、互いに存在価値を確信しあうことのできる関係性です。
原田と永倉を中心としたバッテリーのお話は勿論大好きです。何度も読み返しています、けれど、それが私がいまツイッターで騒いでいるような妄想をまき散らす方向にいかないのは、原田と永倉の二人の関係の発展に私自身が限界を感じているからです。
海音寺はというと、6巻にて”「おもしろいで。おまえ、ほんまいろんなこと知っとるし、おれの考えてたのと、まったくちがうとこから意見とかしてくれるし、あーそうなんじゃって、なんつーか目からウロコ…あーそういうんとちがうな。まっ新鮮つーか、うまく言えんけど、おもしろい」””「わかったよ。でも、久しぶりに話してなんかすかっとした。うん、また、電話するな。携帯、電源入れとけよ」”
私にとって、話していて面白いという言葉以上の賛辞はありません。それは、私が言われて嬉しい言葉でもあり、私が話していて相手に贈る言葉の中でも最も好意を示すことでもあります。
瑞垣は、”解せないことは不安だった””理解していない。深く知ろうとしていない。信じ切っていない。”と、自分自身に振り回され、混乱しますが、そんな彼が強く拒絶することのない海音寺の存在こそ、私にとって掴みどころのない瑞垣と確固とした関係を築くことのできる希望として映るのだと思います。
真面目な口調でだらだらとこぼしましたが、私の好きな組み合わせについて語っただけでした(笑)
論理的ではないのは重々承知しています…
また振り返ってみて、自分の考えの変わりように驚いてみたいと思います。
(2016.1.25)
はじめて書いた辻犬です。内容は成人向けとなっています。
ホラーを意識して書いています。
いつも楽しいお話をしてくださる花梨さんへ。
傘がない
きっかけはなんて事はない、金曜日の放課後で、
外はしとしとと雨が降っている。朝方母親に傘を持たされた辻は、
空気は湿り気を帯び、梅雨の気配が濃厚に漂う。藍色の空が、
簡素なメールを読み上げる犬飼に、相槌を返していると、突然、
辻ちゃんこの後用事ある?と問われた。
咄嗟に返事が出来ずに、犬飼の顔をしげしげと見入った。
あ、やっぱ無理?という言葉を受けてようやく、いいえ、
犬飼の生誕日の翌日に鳩原が失踪し、
辻は勿論混乱していたが、
確かに仲間は1人減った。B級に降格もした。だがそれは、
隊長二宮を筆頭に、以前と変わらず任務に赴き、
そんな折に、犬飼から持ちかけられた提案は、
この時点では、辻が犬飼に向ける感情は尊敬する先輩、
恋愛に対して奥手であると自認する辻は、
同級生に性的な話題を振られると困惑し、
見た目の通り、頗る育ちの良い御坊ちゃまなのだ。
いつまでも子どものように、うぶで、
想像しただけで胃がもたれる。とは、
犬飼が好むのは、果汁が滴り落ちるような瑞々しいぶどう、
先輩も俺と対して変わらないじゃないですか、と文句を言うと、
月日が経ち、辻くん、が、辻ちゃん、という愛称に変わるまで、
傘を忘れたという犬飼のために、
見慣れているはずの街が、隣を歩く人のお蔭で、
学生鞄から鍵を取り出し、さっさと部屋に入った犬飼は、
のち、
咀嚼しながら、
先輩、どうしてシュークリームがあるんですか、と犬飼に問うと、
きっと辻ちゃんは来るだろうなって思っていたから、
何も疑問に思うことなく、そういうものか、と辻は納得した。
犬飼は奔放だった。心を閉じ、
厳しい家庭教育によるものなのか、
人との関わりをますます敬遠した辻は、ふと辺りを見渡すと、
辻は白黒の世界の住人だった。
だが犬飼は、辻の強迫観念を取り除き、
半信半疑だった辻はあっという間にのめり込んだ。今まで、
その中性的な顔立ちが男であるという意識を紛らせ、
情欲はとどまることを知らない。
寝所をともにしたのはその日の晩だった。
寧ろ、己を磨こうとする向上心がある、と喜んだ。
犬飼はボーダー提携の大学に進学することが決まっていたため、
簡素な食事で胃が満ち足りたあと、
辻は何も激しい性衝動を持て余していた訳ではない。
寧ろ禁欲的な生活に慣れ親しんでいたために、激しく相手を渇望する気持ちをもてあまし、ひどく混乱状態に陥っていた。
辻がシャワーを浴びた後、
意識がはっきりしないまま、
あっさりと差し出されたそれを目にして、吐く息が不規則になり、
しかし、その後、辻が行動を起こすことはなく、先輩。
自分がどうしたいのか、
体温を感じさせない、固く滑らかな腹は、辻の極度の緊張によって、
犬飼は辻の心の声を察知する能力に優れていた。
硬直していた辻の体は抱きしめられた瞬間、柔らかく弛緩し、
犬飼宅への訪問が片手で数えるには足りなくなるころ、
これまでおざなりに済ませ、
静かに瞼が閉じられた彼の顔を、瞬きもせずに凝視しながら、
ゆっくりとなぞっていくうちに抑えていた息がわずかに乱れ、
もう一度顔を上げると、
ガンガンと耳鳴りがする。
からからに乾いた喉は声を発することを拒み、
だが犬飼は、罵ることなく、目尻を赤く染めて、おれが触ろうか、
犬飼の白く細長い指が自分のそれに絡んでいる光景は頭にくっきり
脳裏に駆け巡るあられのない姿は、まさに辻だけの女だった。
犬飼は無邪気に喜んだ。緊張したままの、弓なりのペニスを、
自分ばかりが気持ちよくなって気が引けている、と伝えると、
辻ちゃんが気持ちいいと、おれも嬉しいンだよ、
あくる日の要求は犬飼にワンピースを着せることだった。
女装をして辻ちゃんとシたら、さぞかし楽しいだろうなァ、
自分の意思を汲み取ってくれているとすっかり信じきっている辻は
わざわざ実家から姉のおさがりを持ち出して、
だが犬飼は、自分が甘いだけの人間ではないことを知っている。
憐れみをかけられる存在はかわいらしい。
女性に対する耐性をつけるため、などと体裁を整えることは、
犬飼は、辻の可哀想なトラウマを払拭するためではなく、
しかし、ありとあらゆる行動に意味を見出し、
ワンピースは、さらさらと流れるような薄い布地で、
甘ったるい香りを胸いっぱい吸い込み、
見かねた犬飼は、裾をそっと持ち上げ、内部の入り口を指し示す。
辻を止める人は何処にもいない。堪えた甲斐も無く、
カラスのように黒々と濡れた瞳がうつすのは、
臍、脇腹、鎖骨、首筋、耳朶と順々に接吻し、
さして変わらない体格のはずなのに、
初めて出会った頃には全く予期していなかった、
だが既にとき遅く、辻は犬飼に反論する手立てを用意していた。
「辻ちゃん、今日はもう遅いから早く家に帰って寝な」
「先輩のことが心配で夜もおちおち眠れません。
何度も繰り返される応酬に、犬飼は辟易した。
つまり、犬飼に唯々諾々と従う、
乳臭く、いつまでも甘える赤子でいたなら、
面倒ごとは嫌いだった。自分の行動を制限するような依存は、
結果、死んだのは犬飼だった。
犬飼の狂気は、辻に伝染した。
いつものように犬飼の部屋で戯れたあと、
辻が凶器として用いたのは、玄関に置きざりにしていた、
段々と冷たくなっていく死体を前にして、
雨に打たれながら、悲しみに暮れた辻は、
とどめを刺す引き金となったのは、
「新之助」
その瞬間、母の顔が脳裏をよぎり、辻の理性は弾け飛んだ。
それ以降、犬飼の住んでいたアパートは、もぬけの殻となり、
何度も取り壊しの計画が立ったが、
真偽は不明だが、丑の刻を過ぎた頃、
そして、その声を追って夜な夜な彷徨する男の影が、
(2016.1.28)